この記事はAIでまとめています。
離人症は、自分自身や周囲の世界に対して非現実感や疎外感を感じる精神障害です。患者は自分の思考や感情、体験が自分のものではないように感じたり、周囲の環境が不自然に感じられたりします。この障害は多くの人にとって不可解で理解しがたいものですが、苦しんでいる当事者にとっては非常に苦痛を伴う体験となります。
離人症とは
離人症は解離性障害の一種で、自己や環境に対する非現実感や疎外感が主な症状となります。DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)では「離人感・現実感消失症」として分類されています。
離人症の主な特徴は以下のようなものです:
・自分自身に対する非現実感(離人感) ・周囲の環境に対する非現実感(現実感消失)
・自分の思考や感情、行動が自分のものではないような感覚 ・自分の体が自分のものではないような感覚
・夢の中にいるような感覚 ・周囲の世界が不自然に見える、聞こえる ・時間感覚の歪み
これらの症状は持続的または反復的に現れ、患者に著しい苦痛や社会生活の障害をもたらします。しかし、離人症の患者は現実検討力は保たれており、これらの体験が非現実的であることは認識しています。つまり、精神病とは異なり、妄想や幻覚を体験しているわけではありません。
離人症は比較的まれな障害と考えられていましたが、近年の研究では一般人口の1-2%程度に見られるという報告もあります。多くの場合、10代後半から20代前半に発症し、慢性的に経過する傾向があります。
症候学
離人症の症状は多岐にわたりますが、主に以下のような特徴が見られます:
- 自己に対する非現実感(離人感) ・自分が自分ではないような感覚 ・鏡に映る自分が他人のように感じられる
・自分の声が他人の声のように聞こえる ・自分の思考や感情が自分のものではないように感じる ・自分の体が自分のものではないような感覚(身体離隔感) ・自分が自動人形やロボットのように感じる - 環境に対する非現実感(現実感消失) ・周囲の世界が不自然に見える、聞こえる
・周囲の人や物が遠く感じられる、または平面的に見える ・周囲の世界が夢の中のように感じられる ・ガラスや霧を通して世界を見ているような感覚 ・色彩の鮮やかさが失われたように感じる - 感情の平板化 ・喜怒哀楽の感情を感じにくくなる ・感情が麻痺したように感じる
・家族や友人に対する愛情を感じられない - 認知機能の変化 ・集中力の低下 ・記憶力の低下 ・思考力の低下を感じる ・時間感覚の歪み(時間が早く/遅く感じる)
- 身体感覚の変化 ・痛みを感じにくくなる ・触覚が鈍くなったように感じる
・体が軽く/重く感じる - 存在論的思考 ・自分の存在や現実世界の存在に対する疑問 ・「私は本当に存在しているのか?」といった思考
- 不安・抑うつ ・離人症状に対する強い不安 ・将来に対する絶望感 ・自殺念慮(稀)
これらの症状は個人差が大きく、すべての症状が現れるわけではありません。また、症状の程度も軽度なものから重度なものまで様々です。多くの患者は症状に対して強い不安を感じますが、中には症状に慣れて日常生活に大きな支障をきたさない人もいます。
危険因子
離人症の正確な原因は明らかになっていませんが、いくつかの危険因子が指摘されています:
幼少期のトラウマ体験
幼少期の逆境体験、特に感情的虐待や放置が離人症の発症リスクを高めることが分かっています。ある研究では、離人症患者の約63%が臨床的に有意な幼少期のトラウマを経験していたことが報告されています。
特に重要なのは「情緒的虐待」です。頻繁な叱責や脅し、「産まなければよかった」といった言葉による攻撃などが該当します。このような体験は子供の自己感覚の形成を妨げ、後の離人症発症につながる可能性があります。
また、「情緒的ネグレクト」も重要な要因です。親が子供の感情的ニーズに応えず、愛情や支持を与えないことで、子供は自己感覚の発達に困難を抱えるかもしれません。
アタッチメントの問題
幼少期のトラウマと密接に関連しますが、不安定なアタッチメントも離人症のリスク因子となります。特に「無秩序型アタッチメント・スタイル」が離人症患者に多く見られます。
無秩序型アタッチメント・タイプの人は、他者との親密な関係を求めながらも、同時にそれを恐れるという矛盾した感情を抱えています。このアンビバレントな状態が、自己と他者、そして現実世界との関係性に混乱をもたらし、離人症状につながる可能性があります。
神経生物学的要因
脳機能画像研究から、離人症患者の脳では以下のような特徴が観察されています:
- 前頭前皮質の過活動:感情調整に関与するこの部位の過活動が、感情の「遮断」につながっている可能性があります。
- 辺縁系の活動低下:感情処理に重要なこの領域の活動低下が、感情の平板化や現実感の喪失に関連していると考えられています。
- 側頭頭頂接合部(TPJ)の異常:自己と環境の統合に関わるこの部位の機能異常が、自己感覚の歪みを引き起こしている可能性があります。
これらの脳の機能異常が、離人症の症状とどのように結びついているのか、さらなる研究が進められています。
神経伝達物質の不均衡
グルタミン酸やセロトニンなどの神経伝達物質の不均衡も離人症に関与している可能性があります。特にグルタミン系の機能異常は注目されており、グルタミン酸放出を抑制する薬物(ラモトリギンなど)が離人症の治療に効果を示すことがあります。
薬物誘発性離人症
一部の薬物、特に大麻やケタミン、LSDなどの幻覚剤が離人症を引き起こすことがあります。これらの薬物は脳内の神経伝達物質のバランスを急激に変化させ、現実感の喪失や自己感覚の変容をもたらします。
特に大麻に関しては、THC(テトラヒドロカンナビノール)が脳内のカンナビノイド受容体に作用し、扁桃体の過剰興奮を引き起こすことで不安や離人感を誘発する可能性が指摘されています。
ストレスと不安
慢性的なストレスや強い不安も離人症のトリガーとなりうます。ストレス下では視床下部-下垂体-副腎軸(HPA軸)の機能異常が生じ、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌が乱れます。これが脳機能に影響を与え、現実感の喪失につながる可能性があります。
遺伝的要因
双生児研究から、解離性体験には約50%の遺伝率があることが示唆されています。これは、離人症になりやすい「素因」が遺伝する可能性を示しています。ただし、遺伝要因だけで発症するわけではなく、環境要因との相互作用が重要です。
認知的要因
離人症患者には特徴的な認知スタイルが見られることがあります:
- 過度の自己観察:自己や環境への過剰な注意が、かえって現実感を損なわせる可能性があります。
- 破局的思考:症状を過度に否定的に解釈することで、不安が高まり症状が悪化する悪循環に陥ることがあります。
- アレキシサイミア(失感情症):自身の感情を認識・表現することの困難さが、感情の平板化や非現実感につながる可能性があります。
社会文化的要因
現代社会特有の要因も離人症に影響を与えているかもしれません。例えば:
- デジタル技術の普及:仮想現実やSNSの過剰な使用が、現実世界との乖離を助長する可能性があります。
- 社会的孤立:COVID-19パンデミックによる社会的孤立が離人症状を増加させたという報告もあります。
これらの要因が複雑に絡み合って離人症が発症すると考えられています。個々の患者さんによって原因や引き金となる要因は異なるため、治療においては包括的なアプローチが重要となります。また、これらの要因の解明は今後の研究課題でもあり、さらなる研究の進展が期待されています。
神経生物学的原因
離人症の神経生物学的メカニズムについては、近年の脳画像研究や神経生理学的研究によって、徐々に理解が深まってきています。以下に、現在提唱されている主な仮説と研究知見を詳しく見ていきましょう。
大脳皮質-辺縁系の機能不全
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた研究では、離人症患者の前頭前皮質の活動が亢進し、辺縁系(特に扁桃体)の活動が低下していることが示されています。
前頭前皮質は高次認知機能や感情制御に重要な役割を果たしており、その過剰な活性化は感情処理の抑制につながる可能性があります。一方、扁桃体は感情、特に恐怖や不安の処理に関与しています。扁桃体の活動低下は、感情体験の鈍化や現実感の喪失につながる可能性があります。
この前頭前皮質の過活動と辺縁系の低活動のパターンは、「トップダウン抑制」と呼ばれるメカニズムを反映していると考えられています。つまり、前頭前皮質が辺縁系の活動を過度に抑制することで、感情体験が阻害され、離人症状が生じるという仮説です。
感覚連合野の異常
陽電子放射断層撮影(PET)を用いた研究では、離人症患者の側頭-頭頂-後頭連合野の活動異常が報告されています。
これらの領域は多感覚統合や自己身体認識に重要な役割を果たしています。特に、頭頂側頭接合部(TPJ)は自己と他者の区別や身体所有感の形成に関与しており、その機能不全が離人症状と関連している可能性が高いです。
また、後頭側頭領域の活動異常は視覚情報処理の変容につながり、現実感消失症状の一因となる可能性があります。これは、離人症患者がしばしば訴える「世界が平面的に見える」「色が褪せて見える」といった症状と関連しているかもしれません。
神経伝達物質の異常
複数の神経伝達物質系の異常が離人症と関連していることが示唆されています:
・グルタミン酸系:NMDA受容体拮抗薬(ケタミンなど)が離人症状を引き起こすことから、グルタミン酸系の異常が示唆されています。グルタミン酸は興奮性の主要な神経伝達物質であり、学習や記憶、神経可塑性に重要な役割を果たしています。その機能不全は、認知や感覚処理の異常につながる可能性があります。
・セロトニン系:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が一部の患者に有効であることから、セロトニン系の関与も考えられています。セロトニンは気分や不安、認知機能の調節に関与しており、その異常は離人症の感情的側面に影響を与える可能性があります。
・オピオイド系:オピオイド受容体拮抗薬(ナルトレキソンなど)が離人症状を改善させるという報告があり、内因性オピオイド系の異常も示唆されています。オピオイド系は痛みや快感、ストレス反応の調節に関与しており、その機能異常は離人症の身体感覚の変化や感情の平板化と関連している可能性があります。
自律神経系の異常
離人症患者では自律神経系の反応性が低下しているという報告があります。具体的には、皮膚電気反応(SCR)や心拍変動性(HRV)の減少が観察されています。
自律神経系は、情動反応に伴う身体的変化(心拍数の上昇、発汗など)を制御しています。その反応性の低下は、感情的刺激に対する身体反応の鈍化につながり、結果として感情体験の希薄化や現実感の喪失を引き起こす可能性があります。
視床-皮質回路の異常
視床は感覚情報の中継点として重要な役割を果たしています。離人症患者では、視床-皮質回路の機能不全が示唆されています。
視床-皮質回路は、感覚情報の統合や意識の生成に重要な役割を果たしています。その機能不全は、感覚処理の異常や意識状態の変容をもたらし、離人症状につながる可能性があります。
特に、視床の網様核は意識レベルの調節に関与しており、その機能異常は「夢の中にいるような感覚」といった離人症の中核症状と関連している可能性があります。
デフォルトモードネットワークの異常
安静時に活性化する脳領域のネットワーク(デフォルトモードネットワーク、DMN)の機能異常が離人症と関連しているという報告があります。
DMNは自己参照処理や内的思考、過去の記憶の想起などに関与しています。その機能異常は、自己意識の変容や現在の体験と過去の記憶との統合の困難さをもたらす可能性があります。
fMRI研究では、離人症患者のDMN内の機能的結合性の変化が報告されており、特に後部帯状回と内側前頭前皮質の結合性の低下が観察されています。これらの変化は、離人症患者の自己参照処理の異常や「自分が自分ではない」という感覚と関連している可能性があります。
脳の構造的異常
MRIを用いた研究では、離人症患者の一部で海馬や扁桃体、島皮質などの容積減少が報告されています。
海馬は記憶の形成と想起に重要な役割を果たしており、その容積減少は過去の体験と現在の体験を統合する能力の低下につながる可能性があります。扁桃体の容積減少は感情処理の異常と関連している可能性があり、島皮質の異常は身体感覚の統合や自己意識の形成に影響を与える可能性があります。
また、白質(神経線維)の微細構造の変化も報告されており、これは脳の異なる領域間の情報伝達の効率に影響を与える可能性があります。
これらの神経生物学的知見は、離人症が単なる心理的現象ではなく、脳機能の異常に基づく障害であることを強く示唆しています。しかし、これらの異常が離人症の原因なのか結果なのかは明らかになっていません。また、すべての患者で同じ神経生物学的異常が見られるわけではなく、個人差が大きいことも分かっています。
神経生物学的メカニズムの統合モデル
これらの様々な知見を統合すると、離人症の神経生物学的メカニズムについて以下のような仮説的モデルが考えられます:
- 感覚処理の異常:感覚連合野や視床-皮質回路の機能不全により、外界からの感覚情報の統合が適切に行われず、現実感消失症状が生じる。
- 自己認識の変容:デフォルトモードネットワークや頭頂側頭接合部の機能異常により、自己参照処理や身体所有感の形成に障害が生じ、離人感が生じる。
- 感情処理の抑制:前頭前皮質の過活動と辺縁系の低活動により、感情体験が抑制され、感情の平板化や現実感の喪失につながる。
- 自律神経系の反応性低下:自律神経系の機能不全により、感情的刺激に対する身体反応が鈍化し、感情体験の希薄化を引き起こす。
- 神経伝達物質のバランス異常:グルタミン酸系、セロトニン系、オピオイド系などの異常により、認知、感情、感覚処理の統合に障害が生じる。
これらの要因が複雑に絡み合って、離人症の多様な症状が生じると考えられます。ストレスや心理的トラウマなどの環境要因が、これらの神経生物学的脆弱性を顕在化させる引き金となる可能性があります。
治療
現在のところ、離人症の治療に確立されたエビデンスがある治療はありません。そのため、現在報告されているエビデンスを元に治療戦略を考えていくしかありません。現在のところは、以下のような研究があります。
薬物療法
a) 抗てんかん薬
- ラモトリギン エビデンスレベル:中程度 推奨度:条件付き推奨
ラモトリギンは、離人症治療において最も研究されている薬剤の一つです。Sierra et al. (2001)の11人を対象としたオープン試験では、54.5%の患者に改善が見られました[1]。Sierra et al. (2006)の32人を対象とした後ろ向き研究では、56.3%の患者に改善が報告されています[2]。
しかし、Sierra et al. (2003)のプラセボ対照クロスオーバー試験では、単剤療法としての有効性は支持されませんでした[3]。このことから、ラモトリギンは単独ではなく、SSRIとの併用療法として推奨されます。
b) 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRIs) エビデンスレベル:低~中程度 推奨度:条件付き推奨
- フルオキセチン Hollander et al. (1990)の症例シリーズでは、7人中6人(85.7%)に改善が見られました[4]。用量は5-80mg/日でした。
しかし、Simeon et al. (2004)の50人を対象としたRCTでは、プラセボと比較して有意な効果は見られませんでした[5]。
c) 三環系抗うつ薬
- クロミプラミン エビデンスレベル:低 推奨度:条件付き推奨
Simeon, Guralnik, et al. (1998)の7人を対象としたRCTでは、250mg/日の用量で28.6%の患者に改善が見られました[6]。
d) オピオイド受容体拮抗薬 エビデンスレベル:低 推奨度:条件付き推奨
- ナロキソン Nuller et al. (2001)の14人を対象とした非無作為化比較試験では、71.4%の患者に改善が見られました[7]。
- ナルトレキソン Simeon & Knutelska (2005)の14人を対象とした症例シリーズで使用されましたが、明確な効果は報告されていません[8]。用量は100-250mg/日でした。
※国内では、上記の薬剤を離人症治療に使うことは難しいでしょう
精神療法
a) 認知行動療法 (CBT) エビデンスレベル:中程度 推奨度:推奨
Hunter et al. (2005)の21人を対象とした症例シリーズでは、平均13セッションのCBT後に29%の参加者が離人症の診断基準を満たさなくなりました[9]。
b) 眼球運動脱感作再処理法 (EMDR) エビデンスレベル:低 推奨度:条件付き推奨
Hollander (2009)の8人を対象とした症例シリーズでは、EMDRの使用が報告されていますが、詳細な効果の報告はありません[10]。
その他の治療法
a) 反復経頭蓋磁気刺激法 (rTMS) エビデンスレベル:中程度 推奨度:条件付き推奨
- 側頭頭頂接合部 (TPJ) への刺激 Mantovani et al. (2010)の12人を対象とした症例シリーズでは、50%の患者に改善が見られました[11]。
Jay et al. (2014)の9人を対象としたRCTでは、55.6%の患者にCDS-Sスコアの25%以上の減少が見られました[12]。
- 腹外側前頭前皮質 (VLPFC) への刺激 Jay et al. (2014)の8人を対象としたRCTでは、62.5%の患者にCDS-Sスコアの25%以上の減少が見られました[12]。
Jay et al. (2016)の7人を対象とした症例シリーズでは、85.7%の患者に改善が見られました[13]。
b) 電気けいれん療法 (ECT) エビデンスレベル:非常に低い 推奨度:推奨しない
Ordas & Ritchie (1994)の症例報告では、ECTの使用が報告されていますが、望ましい結果は得られていません[14]。
参考文献
[1] Sierra, M., Phillips, M. L., Lambert, M. V., Senior, C., David, A. S., & Krystal, J. H. (2001). Journal of Clinical Psychiatry, 62(10), 826-827.
[2] Sierra, M., Baker, D., Medford, N., Lawrence, E., Patel, M., Phillips, M. L., & David, A. S. (2006). Clinical Neuropharmacology, 29(5), 253-258.
[3] Sierra, M., Phillips, M. L., Ivin, G., Krystal, J., & David, A. S. (2003). Journal of Psychopharmacology, 17(1), 103-105.
[4] Hollander, E., Liebowitz, M. R., DeCaria, C., Fairbanks, J., Fallon, B., & Klein, D. F. (1990). Journal of Clinical Psychopharmacology, 10(3), 200-203.
[5] Simeon, D., Guralnik, O., Schmeidler, J., & Knutelska, M. (2004). The British Journal of Psychiatry, 185(1), 31-36.
[6] Simeon, D., Guralnik, O., Gross, S., Stein, D. J., Schmeidler, J., & Hollander, E. (1998). The Journal of Nervous and Mental Disease, 186(9), 536-542.
[7] Nuller, Y. L., Morozova, M. G., Kushnir, O. N., & Hamper, N. (2001). Journal of Psychopharmacology, 15(2), 93-95.
[8] Simeon, D., & Knutelska, M. (2005). Journal of Clinical Psychopharmacology, 25(3), 267-270.
[9] Hunter, E. C. M., Baker, D., Phillips, M. L., Sierra, M., & David, A. S. (2005). Behaviour Research and Therapy, 43(9), 1121-1130.
[10] Hollander, H. E. (2009). American Journal of Clinical Hypnosis, 52(2), 95-109.
[11] Mantovani, A., Simeon, D., Urban, N., Bulow, P., Allart, A., & Lisanby, S. (2011). Psychiatry Research, 186(1), 138-140.
[12] Jay, E. L., Sierra, M., Van den Eynde, F., Rothwell, J. C., & David, A. S. (2014). Brain Stimulation, 7(2), 252-259.
[13] Jay, E. L., Nestler, S., Sierra, M., McClelland, J., Kekic, M., & David, A. S. (2016). Psychiatry Research, 240, 118-122.
[14] Ordas, D. M., & Ritchie, E. C. (1994). The Journal of Neuropsychiatry and Clinical Neurosciences, 6(1), 67-69.
[15] Hunter, E. C. M., Charlton, J., & David, A. S. (2017). BMJ, 356, j745.
Simeon, D., & Abugel, J. (2023). Feeling unreal: Depersonalization and the loss of the self (2nd ed.). Oxford University Press.
Wang S, Zheng S, Zhang X, Ma R, Feng S, Song M, Zhu H, Jia H. The Treatment of Depersonalization-Derealization Disorder: A Systematic Review. J Trauma Dissociation. 2024 Jan-Feb;25(1):6-29. doi: 10.1080/15299732.2023.2231920. Epub 2023 Jul 11. PMID: 37431255.