あまり知られていない解離性障害の症状

解離症(解離性障害)
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解離性障害とは、「解離性健忘」と呼ばれる、記憶が抜ける症状が有名です。 例えば、『いつのまにか、身の覚えの無い所にいた。』という訴えです。しかし、解離性障害には周辺症状として幾つかの症状があります。

一番多いのは、漠然とした不安です。社交不安障害や全般性不安障害などの不安障害は、不安・心配の理由がある程度明確に分かります。例えば、『◯◯と思われるんじゃないか?』『◯◯になったらどうしよう?』『私は、本当は◯◯なのではないか?』『将来、◯◯になったらどうしよう?』などのような形で表現できます。

一方、解離性障害の方の不安は、何故不安なのか説明できないことが多いです。人から見られているのが緊張するの? と訊いても明確な答えが得られない場合が多いのです。

自分の感情に対するアクセスが弱い方もいます。不安になるようなはずの場所で全然平気だったり、なんともない場所で突然不安に襲われたりします。

特に身体症状が出る方もいます。解離性障害の方の中には慢性的に原因不明の身体的不調に悩む方もおられます。

 

これらは、過去の何らかのトラウマ記憶に対するアクセスに障害があり、その影響で出現していると考えられます。

EMDR中には、何らかの再体験症状が出現することが多いのですが、その際にこれらの漠然とした不安や、突然の身体症状などが出現することがあります。もちろん、EMDRでは、これらの再体験症状に苦しまないような工夫を行ってから、治療を行っていきます。

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