双極性障害は、近年、医学的研究がとても進んだ病気の一つです。双極性障害は文字通り、気分がとても高揚している躁状態と、気分がとても落ち込んでいるうつ状態とを交互に繰り返す病気です。近年、うつ病と診断されてきている方の中に、よく話をきけば双極性障害であった方が含まれていることが分かってきました。ある調査によれば、双極性障害患者が双極性障害と診断されるまで平均8年かかっているそうです。それだけ、双極性障害の診断は難しいと言えます。
診断が難しい理由の一つとして、気分が高揚しているときは、患者さん本人も問題とは捉えず、気分が落ち込んだ時に病院を受診するためです。そして、なかなか患者さんは、気分が高揚しているから困ったことがあるとは申告しないのです。そのため、発見が遅れてしまうことがあります。
双極性障害の方は、お薬である程度の適正気分に戻った後は、再発を予防するということが大切になってきます。再発するきっかけになるストレスは、不規則な日常生活と、人間関係であることが分かってきています。カウンセリングでは、この二つについて話し合っていくことが必要になってきます。