批判に対するアサーティブ

アサーティブ
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これは、なかなか本には書かれていないと思う。アサーティブでは、批判を2種類に分ける。今回も、よく使う私の配布資料から抜粋している。

○批判
・批判を、自分の全てを否定されたと感じると苦しくなります。自分の一部分(ある行動)を批判されたと感じるとよい。

○批判の種類
・建設的な批判:内容が妥当であり、的を得ている。
「このレポートの書き方は好きだけど、字をキレイに書けば、もっと良くなると思うよ。」
・非建設的な批判:内容が妥当ではない、真実ではない、希望が持てない形での批判
「このレポートはひどい。字も汚い。」

○批判に対するアサーティブでない行動
・困惑している
・防衛的になる
・頭が悪いようにふるまう
・批判を無視するが、心のなかでは傷ついている
・怒りを内在化させ、そのことで気に病む
・怒りや非難を持って反撃する
・心を閉ざす
・引きこもる
・逃げ出す

アサーティブでは、相手の人権を守らない場合(アグレッシブ)、自分の人権を守らない場合(パッシブ)にわけて行動を整理すると分かりやすい時がある。(実際は、そう綺麗には分かれない。)
※正確にはアサーション権を守るかどうかと考える。

○批判に対してパッシブになると…
私たちは、とても傷ついて混乱する。逃げたり隠れたくなるかもしれない。「あなたの意見が正しい。」「私はダメなやつだ」と考えたりする。批判された行動を、自分たちは拒否されたと捉えてしまう。これらは、抑うつ、不安、低い自尊心を生み出す。私たちは、世界が批判的な世界に見え、全ての批判に同意してしまうだろう。

○批判に対してアグレッシブになると…
批判に対してアグレッシブになるとき、批判が個人的な攻撃にみえる。防衛的になり、自分たちを責めはじめる。「私は遅刻していない。あなたはいつも遅刻しているじゃない。」この種類の反応は、衝突をうみ、攻撃性を大きくする。そして次第に、落ち込みや、低い自尊心を生む。

○アサーティブな対応
アサーティブな対応では、建設的な批判と被建設的な批判とが区別できる。そして、自分たちの行動への批判は、人間性について批判される必要がないことが分かる。防衛的ではなく、怒らず、非難せず、傷つかず、逃げない。私たちは、落ち着いて、批判を嫌な気持ちなしで、批判を受け止める。

○批判に対してアサーティブになるために役に立たない考え
・批判されるということは、私がダメだということだ。
・彼らに批判された。ということは、彼らはもう、私のことを好きじゃない。
・彼らは正しく、私は間違っている。私は正しいことなんてできない。私は失敗者だ
・私は彼らを批判できない。なぜなら、彼らが私のことを嫌うかもしれないから。
・私が間違っていると言うなんて、とんでもない。彼らにはそんな権利はない。
・彼らはとにかく大馬鹿だ。私は聞く耳を持たなくていい。
・もし、私が自己批判をしたり、笑い飛ばしたとしても、誰も私が傷ついたと気がつかないだろう。

○アサーティブな考え方
・もし、私の行動が間違っていたとしても、それは私の人間性がダメだという事ではない。
・この批判から何を学ぶのか?批判は、少なくとも、何らかの事実に基づいている。批判は、不快なものにみえる。しかし、学んだり、彼らからの意見だと思って、改善しよう。私は、何を学んだか?と問いかけよう。
・私は、彼らの行動が傷つけるような行動、イライラさせる行動、私を悩ます行動だと誰かに知ってもらう権利を持っている。
・直接的なフィードバックをもらうことは、とてもいいことだ。

○建設的な批判へのアサーション
・批判を受け入れる
・ネガティブ・アサーションをしてみる(謙虚に振る舞う。謝る。)
・建設的な意見かどうか、もっと詳しく訪ねてみる

○非建設的な批判へのアサーション
・批判に同意しない(怒らず、冷静に、はっきりと、理由を述べる)
・建設的な意見かどうか、もっと詳しく訪ねてみる。
・相手をけむに巻くテクニック
1. ある一面に同意する
2. 可能性に同意する
3. 考え方に同意する

これは、アサーティブというより、対応のテクニックのようなものだ。
これらは、Foggingという方法。

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