薬物療法とカウンセリング

ガイドライン
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気分が落ち込む、日々が不安、夜眠れない等の困り事のために精神科を受診すると、それに見合ったお薬が出されます。精神科の薬は、向精神薬と呼ばれます。今日は、この向精神薬について考えてみます。
まず、思いつくお薬のメリットとして速攻性があげられます。また、中程度以上のうつ病では、薬物療法が必須であるとガイドラインに書かれているように、薬物療法をしなければならない状態があります。一方、お薬のデメリットの一つは副作用でしょう。眠気、だるさ、便秘、喉の渇き、太るなどがあげられます。また、抗不安薬などを常備しておくと薬が手元にないと不安になってしまったり、高齢者ではふらつきや、せん妄などの問題が生じます。
カウンセリング(非薬物療法)のメリットは、実は、お薬が効きづらい状態に効くということです。例えば、対人関係の問題、環境の変化、過去のトラウマなどによる落ち込み等は、お薬よりもカウンセリングを通して取り組まれる方がいいことはすぐお分かりかと思います。不適応な行動の習慣によって症状が維持されている場合もお薬が効きづらい状態といえます。また、妊婦さんなどでは胎児への影響(催奇性)を考えて、お薬を遠慮される方もいらっしゃいます。お薬の副作用が出やすい方も、カウンセリングだと取り組めます。カウンセリングのデメリットは、お薬に比べて効果がすぐにはでないということでしょう。継続的に取り組む必要があります。
多くの方は、薬物療法だけか、薬物療法とカウンセリングを併用されると思います。カウンセリングを併用すれば、お薬を減らせる人も沢山いると思っています。パニック症などの不安症や強迫症などは、カウンセリングなどの心理療法を併用した方が再発のリスクがぐっと下がります。

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