エキスポージャー(暴露儀式妨害法)をしてみたけれど、全く苦痛がでないことがある場合は?

強迫症(強迫性障害)
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時々、当事者の方から、エクスポージャーをしてみたけれど、全く苦痛じゃなかった、どうしたらいいですか?と聞かれます。

例えば、汚いものに触るのが苦痛だと思っていますと患者さんがおっしゃったとして、じゃあ床に触ってみましょうと言うと、床に触れたりします。しかも、何の苦痛もなく。

そして、その手で顔を触ってみましょうと言うと、それも平気… 手洗いが多いのになんでー?と患者さんは、思ったりします。

強迫性障害は、かなり多様性がある病気です。洗浄強迫であっても、その表れ方はかなり違います。

患者さんと話す中で、何が本当に嫌なのかを詰めていきますが、会話で話を詰めていっても究極にはわからないことがあります。

体験しないとわからないのです。

さて、こういう場合はどうするかと言うと、沢山エクスポージャーをしてみます。

色々な刺激に直面すると、様々な条件が見えてきます。

例えば、触った手で色んな場所に触るのが嫌、自分が大事にしているものに触るのが嫌、体内に入りそうな場所に触る(例えば、箸やコップ)などです。

実は、この条件が分かっていないとエクスポージャーをしても苦痛がでないエクスポージャーが起こります。

エクスポージャーが上手くなるには、この良いエクスポージャーと駄目なエクスポージャーを両方行う必要があります。
エクスポージャーをしたときに苦痛がでないエクスポージャーは駄目なエクスポージャーです。
しかし、駄目なエクスポージャーをしないと良いエクスポージャーが分かりません。

最初は、治療者と一緒に探すのがベストです。
強迫性障害をしっかりと見ておられる方は、色々なパターンを提示してくれるはずです。
自分でやる場合は、手当たり次第にエクスポージャーをしてみることもひとつの方法です。

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