DVとは、家庭の中だけで起こると思われがちですが、カップルの中でも起こってしまいます。
特に、世間一般にはDVは結婚してから起こると思われているところもあり、デートDVも啓発していかなければならない問題でしょう。
デートDVも、DVであるため、暴力がひとつの特徴になります。この辺りは、通常のDVと同じです。
しかし、デートDVの一つの特徴は、「束縛」になります。おそらく、一度家庭を持つと、家庭に束縛されてしまうため、束縛という問題は表面化しないのでしょう。
束縛の例としては、「付き合った途端に、自分以外の男性の連絡先を消すように」と言われる、「どこにいるかを逐一、報告させる」「自分以外の男性と合うことは禁止にする」「自分以外の男性と遊びに行くことを禁止する。男女混合のグループであっても禁止にする」「連絡が取れないと、執拗に怒る」などが挙げられます。
さて、このような男性の心理としては、嫉妬や不安というものがあります。特に不安です。「自分から、この人が離れていくのではないか?」という不安をかき消すためにこのような行動に及ぶのです。
このような男性と付き合った場合、女性はこのような男性と今後も付き合いを継続していくかどうかを考えなければなりません。
もし、男性が変化することを受け入れ、治療をしようと思う場合、認知行動療法では、以下のようなことを考えていきます。
まずは、女性とセラピストが話し合い、女性側の心理的な負担になっている行動をリストアップしてもらいます。その後、そのリストアップした行動について男性と話し合います。
まずは、自分自身の感情に気がつくように、認知行動療法のモデルに沿ってアセスメントをしていきます。
嫉妬もその根底には、不安があるため、その不安に気がつけるように支援をしていくのです。
この際、一緒にマインドフルネス等を練習するといいのかもしれませんね。
怒りや、衝動性等にはマインドフルネスが一番良いような気がしています。
怒りに対するマインドフルネスを含んだ認知行動療法のプロトコルは、まだ日本には入ってきていませんが…。