自己臭恐怖とは、自分から変な臭いがしているのではないか? それが周囲の人に気づかれて、変なふうに思われるんじゃないか? という信念が拭い去れない病気です。
多くは、思春期に発症し、自然寛解していくことが多い印象を受けます。
中には、「臭いがしているのかも」ではなく、「臭いがしている」とはっきり言われる人もいます。
一種、妄想的であったりすることもあります。
しかし、一般的には神経症レベルで留まるような印象があります。
この自己臭恐怖は、社交不安障害のニュアンスを持っている場合があります。
なぜなら、臭いがするだけでは困らないからです。
例えば、昨日の夜ににんにくが効いた餃子を食べたとして、次の日も普通に仕事をしたり、「あっ、お前餃子食べたな」と言われたりするけれど、日常生活は困らない人もいます。
自己臭恐怖の人は、臭いがすることに困る人たちとも言えます。
不思議なことに、自己臭恐怖は嫌な臭いだけではありません。良い匂いの時もあります。
しかし、その良い匂いを自分が出していると悟られないか怖いのです。
思春期の場合は、ある程度、認知療法等で対応していくうちに、治っていくような気がします。
一方、慢性化している場合は、社交不安障害等も視野に含めてエクスポージャーをしていく必要があります。