以前に、強迫性障害にタイプについて書きましたが、その中でも出現頻度が低いものはなかなか見慣れないので、わかりにくいのです。
そこで、今回、様々な例があれば、ちょっとは分かるかなと思い、yahoo知恵袋で見つけた強迫性障害の例を少し紹介したいと思います。
この方法だと、守秘義務等は、大丈夫ですね。インターネット上で閲覧可能ですし。
参考:強迫症(強迫性障害)の強迫観念と強迫行為の分類とタイプ:タイプによる治療戦略
①何らかの衝動に駆り立てられて、取ってしまう強迫
この方の主要な症状は、「イベントに行かなければならない」という強迫観念にとらわれ、それを繰り返しています。また、自我違和感もあります。また、「自分以外の人はみんなここに行っている」「自分以外の人はみんなこのイベントをしている」「だから自分もしなければいけない、しないのはおかしい」という明確な強迫観念があります。
このようなタイプは、既存の強迫性障害に分類されないタイプです。臨床をしていると、このような奇妙な繰り返し行動に出会うことがあります。
この方もほぼ同じような症状です。様々な状況で、「鳥に不幸なことが起こるのではないか?」という強迫観念にとらわれ、その強迫観念を消すために、鳥の保護に対して様々なことをしています。
自我違和感もあり、本人も辞めたいとか、そこまでしなくてもいいのにと思っています。この2つは、なかなか既存のタイプに分類されませんね。
この人も同じようなルールに縛られるような感じで繰り返し行動をしていますね。
②正確性の強迫
正確性やルールが保たれていないと、それをやり直してしまうという強迫性障害です。このタイプも珍しい強迫になります。
これも正確性の強迫に多いパターンです。「正確に理解していないのではないか?」という強迫観念にとらわれ、それを打ち消すために繰り返します。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11143510831
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11142197756
上の例のように読書や書字でもやり直しがでることがあります。
正確性の強迫が視覚的なものにでるとこのようになります。
このように、◯◯が起こるのではないか?という考えに取らわれてしまう方もいます。
離人に近い感じも受けますが、離人感は本来もう少し、漠とした感じが強いものです。
これは、正確性の強迫とは少し違うかもしれません。強迫でしょうが。
この人も正確性の強迫です。この人は、just right feelingも持っていると考えられます。
③加害恐怖?
このように強迫性障害といっても、回避の方の症状が強いと、目に見える強迫行為はほぼなくなります。この方は、「スマホが勝手に操作され、他人に迷惑をかけてしまうんじゃないか?」と考えています。その強迫観念を消すための強迫行為は少し不明確ですが、その状況を回避するために電源をきる・機内モードにするなどの方法をとっています。
④純粋強迫観念
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11145636776
これは、純粋強迫観念です。純粋強迫観念ではこのように、本人が望まないイメージが出てきます。それを打ち消す行為をとります。以前にも述べましたが、明確な強迫行為がない方もいます。
この方も同じように、強迫観念を消そうとしています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1051939970
この方も打ち消しがあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1174592101
この方も打ち消しがありますね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1192040336
この方も打ち消しがありますね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1174592101
打ち消しは言葉ではない場合もあります。
※打ち消しは、「中和」と書いてあるものもあります。
⑤縁起強迫
縁起強迫の人は、このように縁起を担ごうとする方が多いです。
この方のように、他人からみると縁起をかつぐ行動に見えない縁起強迫もあります。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.j
p/qa/question_detail/q13121685158
この人も、縁起強迫です。縁起強迫の方は、良いイメージが出る動作を繰り返す、やり直すという強迫行為が出やすいです。
この人のように、数字に関するものが出る場合もあります。
この人のように、注意の選択的バイアスがかかる場合も多いです。
ほら、あたった!だから、これはしないといけない…その一方で、その行為に不合理感を持っている場合もあります。
この方のように、強迫行為が目に見えない場合も縁起強迫ではよくあります。
⑥性に関するもの
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11102306736
性に関するものは、加害恐怖の様な様相を持つ方もいます。
精液が汚染恐怖の対象になることもあります。男性の場合です。
女性の場合は、このように自分が妊娠したのではないか?と思うことが多いです。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12109878432
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13134433298
自分が同性愛なのではないか?と考え続けるものも強迫性障害です。
これは、純粋強迫観念ですね。
純粋強迫観念の人は、タブーに関するものが多く、性的なものがテーマになりやすいです。
⑦被害・責任に関する
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12101528327
加害恐怖は相手に迷惑をかけてしまったのではないか?と考えますが、
このように自分に被害が出るのではないか?という方向性の方もいます。
⑧ネットに関連する強迫行為
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1387088058
ネット依存の中には、このような方もいます。
強迫行為がインターネットで調べなければならないという方です。
⑨巻き込み
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14137427809
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1251966842
これも巻き込みですね。大丈夫かどうかを聞きたいのです。
⑩疫病恐怖
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13139397073
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1323187588
このようにHIV等の医学検査を繰り返すかたもいます。
この人達は、一般科からコンサルテーションで回ってくることが多いです。
⑪数を数える
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1019431770
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1095293730
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14141069644
数を数えるものは、正確性や対称性と近いですね。
あまり、認知的な要素がないので、強迫性障害だと気づかれにくいです。
⑫対称性の強迫
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14118605454
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1440524039
対称性は、正確性の強迫に似ています。左右対称でないと気がすまないのです。
こういうものも強迫性障害でしょう。
⑬儀式化された行為
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1064102640
この人は、もはや縁起的な要素はなく、回数が特定のものでなければ気がすまないという感じになっています。
この人は、Just right feelingが強い方です。あまり認知的な要素は介在していないです。MRのOCDの方にこのような形骸化した、儀式行為が多いような気もします。
この中で、あまり強迫観念が明確でないものは、暴露儀式妨害法だけでは不十分でマインドフルネスやハビット・リバーサルを併用することが多いです。