溜め込み症は、DSM-5からOCDに加わった強迫症です。
一般に、溜め込み症の人は、溜め込み症にこまることがないため、治療しようというモチベーションが低いと言われています。
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を見てみると分かるように、溜め込み症の家はとんでもなく散らかっていることが多いです。
溜め込みという状態像は、認知症でも起こりうるのです。特にアルツハイマー型認知症を発症している独居老人にも同様の状態像があります。
散らかっているという点について両者は同じですが、以下の点で両者は違います。
・アルツハイマー型認知症は、買ってきたことを記憶障害によって忘れているために買ってきてしまう。
・溜め込み症は、捨てることに苦痛を伴うため、結果として溜め込んでしまう
また、共通している点としては、何らかの認知機能障害が起こっており、ものを整理する、計画性をもって買うということができなくなっていると言えます。
溜め込み症は、確認強迫の回避として生じている場合もありますが、これは溜め込み症ではありません。
例えば、「大事なものを捨ててしまったんじゃないかと思って、ものが捨てられない」と話すとき、これは確認強迫が中心で、溜め込み症は二次的に起こっていると考えられます。
より詳しくは、DY-BOCSと呼ばれる、ディメンションに別れた尺度で調べると明確に分かります。
今回から、連続シリーズで、溜め込み症の権威であるRandy Frost先生の講演をまとめてみます。
まずは、ためこみ症の診断基準からです。