過去を思い出すマインドフルネスのワーク

マインドフルネス
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これは、一つのマインドフルネスのワークとして思案するものです。

あなたが、ここ最近で苦痛だった出来事を思い出してみてください。

その出来事を思い出した時、出てくる感情は、「怒り」でしょうか?「不安」でしょうか?「落ち込み」でしょうか?

どんな感情がそこにあるかを感じてみてください。

この時、もし「○まるがムカつく」「なんで、自分はこんなことするんだ」「将来、自分はどうなるんだろう」「自分の病気はどうなるのかな」「楽しいことがない」などの考えが出てきたらまずは、その考えを脇に置き、自分の感情にフォーカスをしてみます。

出来事を思い出した時にすぐ、「思考」が出てくることは、もしかすると、その出来事を感じないようにしないするために、自動的に行なっている自己防衛の方法かもしれません。

次に、その感情が出てくる理由について興味を持ってみましょう。

「怒り」ならば、怒りを向けている人が違えば、同じ怒りを感じるのか? 自分の経験をほかの人がしたら、同じような経験を感じるのか? その怒りを向けている人が別の行動をとっていたら、同じように怒りを感じるのか? もし、違う日にその台詞を言われたら同じように怒りを感じるのか? と考えてみることが興味を持つヒントになるかもしれません。

「不安」であれば、心配になっていることは、起こったとしたらどんな心配があるのか? 自分じゃない人間がその不安を経験すると、同じように心配するのか? 別の日だったら同じような心配をするのか? 10年前なら同じような心配をしているのか? と考えてみることがヒントになるかもしれません。

いずれにしても、「どうして、こんな感情が生じるのだろうか?」と観察してみるのです。

理由は1つかもしれません、10個くらいあるかもしれません。

一つの出来事を観察し終えるのに、15分は使ってみてください。15分間は、一つの出来事、一つの事実から動かずに、観察を続けていくのです。

その出来事を思い出した時に、「嫌だ」「思い出したくない」などの考えが出てきたら、それは一つの自分の反応だと気づいて下さい。 これらの考えが浮かぶということは、その過去の出来事に対して反応していると言えます。感情を否定したり、取り合わないようにしていきましょう。もしくは、「どうして、思い出したくないのだろう」「どうして、嫌なのだろう」と興味をもって、その反応を見てみることも良いかと思います。

「考える」のではなく、「感じて下さい(観察)」 気づきとは、考えてすすむものではなく、興味をもって観察すれば、気がつくものです。「考える」とは、心がさまよっているようなものです。その経験に対する反応かもしれません。もし、あまりに考えがどうどう巡りする場合は、その経験を象徴するようなフレーズを頭に浮かべ、それに帰ってくるということも有効かもしれません。例えば、「仕事で失敗をして、落ち込んだ」などのようにです。もしくは、胸に手をあてておくことも有効かもしれません。これらは、「錨(アンカー)」です。心がさまよいすぎているときは、このアンカーまで戻ってくるとよいと思います。

これを同じ出来事に対して何度も行うと、ある時、新たな気づきが訪れるかもしれません。その出来事に対する新たな視点に気がつきます。この気付きに興味をもって下さい。 それは、自分自信に対する価値観かもしれませんし、自分が何らかの感情と取り合っていることかもしれません、気づいていないことに気づくかもしれません。

もし、エクスポージャーや曝露反応妨害法等の言葉を知っているならば、これはエクスポージャーだと考えてもよいと思います。汚いものを触る、怖い場所に行く、嫌な未来を想像する、嫌だった過去を想像する等、これらと全く同じです。

曝露反応妨害法では、エクスポージャーと同時に、強迫行為をやめたり、頓服を飲んで不安を消そうとすることをやめる、対人場面でもじもじする安全確保行動をやめるなどのことをします。これらは、嫌な感情を消そうとする行為と等しいからです。言い換えれば、感情と取り合うことです。感情に取り合う行動を、感情によって生み出された行動(感情駆動行動)と呼ぶ人もいます。この感情と取り合うことをやめていき、その感情をあるがままに感じていくのです。

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