これは、強迫性緩慢の方が持っている場合が多い症状です。
何かの行動を起こす前に、「納得の行くタイミング」というものを過度に求めてしまい、なかなか実行に移せなかったり、実行してもすぐにやり直しをしてしまいます。例えば、何かを食べる際に、手でどのように持とうか…右手のこういう感覚が…うーんと考えて、右手でスプーンを持つけれど、何かタイミングが違うと、やり直します。
強迫性緩慢では、このような単純作業の反復が多いことが特徴です。そして、この状態が行き過ぎると、頭のなかだけでタイミングを考えるようになっていきます。例えば、「右手で持つと…こうやって…なんか違う…じゃあ、こんな感じで? うーん、ちょっと違う…」このようなことをずっと考えいる状態です。
この状態におおちいると、何をするにも、考えこんでしまい、なかなか行動に移せない状態になります。
ある程度、強迫性緩慢がよくなってくると、行動の反復やり直し、よりもこのようなタイミングを見計らうために、延々と考え続けてしまう行動前強迫が問題となってきます。
また、このようなパターンの強迫行為は、確認強迫等の他のタイプでも出現することがあります。
この場合は、ペーシングを用いたり、わざと本人のタイミングで行動できないような方法をとります。