強迫性障害・不安障害の症状の把握の仕方

認知行動療法
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強迫性障害・不安障害の症状の把握としてのフォーマットは…

刺激:

感情(不安/嫌悪):

侵入思考(強迫観念):

強迫行為(感情駆動行動):

回避行動:

という5つの視点で捉えると整理しやすいです。

 

例えば、洗浄強迫の場合は…

刺激:トイレから出たとき

感情:不安

強迫観念:「手に便がついているんじゃないか?」

強迫行為:手を洗う

回避行動:手を他の所に触れないようにして洗う

という形になります。

 

パニック障害の予期不安の場合は…

刺激:電車にのっている時

感情:不安

侵入思考:「また、この前みたいな、発作が起きるんじゃないか? 起きたら、逃げ場がない」

感情駆動行動:手探りでバックの中に頓服があるかを確認する

回避行動:空いている電車を探す、各駅停車の電車に乗る

 

社交不安障害の場合は…

刺激:密室でふたりきりになったとき

感情:不安

侵入思考:「変なやつだと思われているんじゃないか? 迷惑をかけているんじゃないか?」

感情駆動行動:心のなかで、変なやつだと思われても大丈夫な理由を探す。

回避行動:相手の方をみない、距離を置く

のようになります。

 

刺激は、感情を生じさせる条件が細かく分析すると良いでしょう。例えば、自動車には乗れるが、電車には乗れない、上司だと緊張しないけれど歳が近いと緊張するなど、その感情を発生させる条件が詳しく分からなければ、しっかりとした暴露(エクスポージャー)が行えません。

感情は、強迫性障害の場合、不安ではなくて嫌悪である場合もあるので注意します。

侵入思考(強迫観念)は、不安・嫌悪が生じている時に何を考えているか?と調べると出てきやすいです。これは映像(イメージ)である場合もあります。強迫性障害の一部では、言葉として捉えづらいこともあります。しかし、言葉にならなくてもどのような事を考えているかは分析しておくと後々役にたちます。これは、暴露(エクスポージャー)を行なった時に、きちんとこの強迫観念が出ていたか?という点と、イメージ暴露を行うために必要になってきます。

感情駆動行動(強迫行動)と回避は、刺激に直面した後に行うのが感情駆動行動(強迫行動)で、刺激に直面する前に行うのが回避行動です。しかし、厳密には区別がつきにくいこともあるので、特にどちらに属するかに時間を使う必要はありません。刺激に直面する前後にどのような行動を取っているかを記録していくと見えていきやすいと思います。

 

感情駆動行動(強迫行為)、回避行動は、どちらか一つの場合もあります。

例えば…

刺激:家を最後に出るとき

感情:不安

強迫観念:「家事になるんじゃないか?」

強迫行為:なし

回避行動:誰かが家にいる時に外出する

のように、回避行動ばかりを行い、強迫行為を行っても軽度な場合があります。

できれば、この感情駆動行動(強迫行為)と回避行動を探す必要がありますが、アセスメントを始める段階では、回避行動が多いと強迫行為が見つからないこともあります。

 

認知行動療法のセッションでは体験を重視します。私も、患者さんとよく街を歩いたりして、曝露反応妨害法をしていきます。その時に、はたから見ていると回避がとても良くわかります。回避や軽度な感情駆動行動(強迫行為)はなかなか、自分では見つけられないこともあります。これらを一つ一つ見つけていくことがしっかりとした治療につながります。

 

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